主役の深津絵里さんが、モントリオール映画祭最優秀女優賞を受賞した李相日監督の「悪人」を観た。評判どおの映画だった。
社会のそこここにいる人たちの現実、「1人ではさびしい、より沿って生きたい。」一方、未来のあるはずの軽くおもしろおかしく生きている若者に問う『失くしたら困る誰かがいるのか』
それぞれが、人を見下げ、自分が優位であると思い込む。現在の処々方々の片隅に生きる人たちにストーリーに展開される殺人事件の「悪人」は誰かと問いかけつつ、深い言葉をいくつも観客に投げかける。
現在の社会のひとこまを切り取った映画である。今を、考えさせられる。(10.9.22)