2010年4月30日金曜日

[本棚から]ジャン・クリストフ(1)ロマン・ロラン作 豊島与志雄訳

 青年時代に読み始め、少し読んでそのままにしていました。1ケ月前より毎朝読書として第1巻を、読了しました。第1巻は、ドイツライン河畔で生まれた、ジャン・クリストフの青年になるまでの物語。音楽家をめざし、宮廷音楽家となる。おりおりの悩み、友情、恋愛、信仰と誰にでも起こりえることがらが緻密に展開される。第1巻の終りで、恋愛に傷つき、悩んでいるとき、叔父がジャンに語るところを記載してみよう。

 「日の出に対して、信心深くなければいけない。1年後のこと、10年後のことを考えてはいけない。今日のことを考えるのだよ。理屈を捨ててしまうがいい。生活に無理をしてはいけない。今日に生きるのだ。その日その日の信心深くしているのだ。その日その日を愛し、尊敬し、花を咲かせるのを邪魔しないことだ。(中略)信心深くありさえすればよい。待つのだよ。お前が善良でないなら、弱いなら、成功していないなら、それでもそのまま満足していなければならない。それに何故、それ以上を望むのか。何故できもしないことをあくせくするのだい? できることをしなければならない。 我がなし得る程度を。」

 青年に、こんこんと説く叔父の説得にロマン・ロランのメッセージがありそうだ。(ロマン・ロラン1866-1944 は「ジャン・クリストフ」でノーベル文学賞を受賞した。フランス人。)(10.4.30)

2010年4月8日木曜日

"Let's watch movies "「花のあと」

 桜のはなびらが、風に吹かれて飛び流れる時、映画「花のあと」を思います。

監督 中西健二 主演 北川景子 甲本正裕 宮尾俊太郎 原作 藤沢周平

一剣まじえるとき かいなを掴まれた剣士に 恋をした 乙女。

定められた 愚直な 未来の夫との 葛藤と 東北海阪藩にまきおこる不正に厳に対する 二人。

市川雷蔵に 似た 宮尾俊太郎 と 北川景子の静と動 


はなびらや 風にながれて 「花のあと」

この一本 おもしろし です。

(梅田ブルグ他公開中です 詳細 「花のあと」公式HPはご参照ください。)