2010年7月31日土曜日

Let's watch movies 「インビクタス」負けざるものたち

 初回、封切りを見逃して、千里中央のセルシーシアターでクリント・イーストウッド監督「インビクタス」を観ました。

 南アフリカ大統領ネルソン・マンデラの唱導した1995年南アフリカにおけるラグビーワールドカップ優勝の人種を超えた物語でありました。

 マンデラを演じたのは「ミリオンダラーベイビー」のモーガン・フリーマン、南アフリカラグビーチーム主将にマット・デーモン、マンデラの獄中30年の不屈の精神力「魂の支配者は、己である」他に屈しない精神を主将を通じて、白人主体のチーム(黒人1人のみ)に吹き込んでいく。

 6万5千人の満員のラクビー場の演出はイーストウッド監督はどうしたのだろう、迫力充分でした。

 最初から終りまで結末、南アフリカの優勝、はわかっているが ひきづられていく。優勝戦、ニュージーランドのオールブラックスとの対戦は手に汗を握った。

 80歳に近い、クリント・イーストウッド監督には「己の魂の支配者は己である」ことを映画を通じて実践されている。「硫黄島の砂」「グラン・トリノ」有色人種の問題を常にかかげて、人間の平等を描こうとしている。実に偉大だ。(10.7.31)

2010年7月6日火曜日

Let's watch movies 「告白」

 最近、所属しているNPOの仕事で 多忙となっている。観たいみたいと思っていた「告白」にようやく劇場に足を運び観ることができました。簡単に紹介しましょう。

 ある中学校がその舞台。女性教師の娘が殺された。14歳以下で法の裁きは受けれない。女教師にふんする松 たか子がクールに演じていく。教室は現在を描写して、ざわつき、思春期を向かえ、大人に変わろうとするある期間をとらえている。

 犯人はだれか? 37人の中学1年生の中にいる。この映画の途中で2つの映画を連想した。クロサワの「羅生門」真実は闇の中それぞれの言い分がある。もう一つの映画は韓国映画「チャングムの誓い」イ・ヨンエ主演の報復劇「クムジャさん」しだいに犯人を追い詰め、報復する女性の話。だが、違う。

 犯人はA,Bとされる。中学生が対象とされているが、実はどの世代の人々にも当てはまる。つまり、「世に認められたい」という気持ちだ。年を取ってもいつまでも残る人間の欲望が原点となって、その欲望を洗いざらい追求していくのだ。その中に、現代をえぐつていく。離婚、単身赴任、自己実現への道、どうしても切れない親子関係、新しい世代の芽ばえ・・・

 中島監督の物語の運びはみごとだ。音楽も緊迫感を高める。キャメラもユニークでよい。原作湊かなえ「告白」、詳細を語るには、次に観る人の興味をそぐ。この辺にしておこう。簡潔に思い込みをこめてきそう。「この夏、力作が発表された。」と。
告白(NPOの仕事の合間を見て劇場に走る10.7.6)