11月18日大阪谷町四丁目さいかくホールで公開講座フェスタ2008、羽衣国際大学安東教授の映画における人生の時間-その縮小と拡大-を聞きました。概要は次の通りです。
人生とは再会と別離
小津安二郎監督「東京物語」で冒頭と最後のシーン はじめに夫婦二人の会話があり、最後に夫1人の映像有、それぞれ第3者が窓越しに挨拶する。
木下恵介監督「二十四の瞳」高峰秀子の扮する先生が、教え子の戦後の姿に戦争での別れ、病による別れ、等々に出会う。
いじー・メルツェル監督の「老優の一瞬」では人生は10分ほども長くはないと、老優の皮膚にしみこまれた人生を若い頃の映像と帰し方の映像を織り交ぜ、人生の一瞬を映像で見せてくれる。
ろべーる・アンリコ監督の「ふくろうの河」では、南北戦争で敗れた南軍の兵士の処刑場面を映す、首に縄がかかり、下は渓流、処刑の寸前、受刑者は瞬間の希望に思いを馳せる、・・・河へおとされた、手の紐を解く、もがき、足の紐を解く、もずもに出る、鉄砲が撃たれる、かいくぐって必死で泳ぐ、激流を下る、砂場に手をかける、生の喜び、ひたすら林道を走る、眼前に愛妻の顔が、・・・・はたして結末はどうだったのだれぞれのろうか・・・・
安東教授のゆるやかでなめらかな講演は続く、まるで映画を観ているようだった。
今回の映画講演に観たのは、人生の別れと希望、終焉の姿だった。受講者はしんみりと安藤監督の映画を味わった。人生とは、生きるとは、それぞれの思いをもって帰途についたのでした。(WELL BE)
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