酒井充子監督の「台湾人生」を十三芸術劇場で観ました。台湾が日本の植民地であったころに教育を受けて日本語をしゃべる台湾人と高砂族の人々へのインター式ビュードキュメンタリー映画でした。戦中は日本人に差別され、(成績良でも、2番どまり)、戦後は蒋介石軍に差別され、それでも小さい頃にたたきつけられた日本精神を持ち、出演する人は日本を懐かしんでいました。その一人が、日本人として死と向き合い戦って、戦後、日本に捨てられて、生きてきたが、日本政府に「ご苦労様でした。」の一言が是非欲しい、との痛切な一言が心に残りました。おりしも、民主党政権が日本に誕生しましたが、官僚的でない日本政府としての反省とねぎらいの弁を、かっての植民地の人々に語りかけて欲しいと思いました。
妻の友人が台湾に住んでいて、その友人に美空ひばりの大好きな日本びいきの人がいました。そのことを懐かしく思い出しました。
劇場でかってのサラリーマン時代の友人O氏に出会いました。「台湾人生」は不思議なご縁をもっている映画のようです。(WELL BE)
2009年8月31日月曜日
2009年8月15日土曜日
映画「大阪ハムレット」観ました=何とも面白い現代の映画でした=
先日、千里中央セルシーシアターで「大阪ハムレット」を妻と観ました。何とも面白い現代の映画でした。監督光石富士朗、原作森下裕美マンガ「大阪ハムレット」、主演松坂慶子、岸部一徳、森田直幸他。
複雑な家庭環境(①一家の主が死に、弟=岸部一徳が家庭に入り込む②3人の子どもは高校受験をめざす長男、ヤンキーでハムレットを読む次男、女の子願望の三男③全てをおう揚に包み込む母=松阪慶子)に現代の縮図をのぞかせる。母親を除き、皆それぞれに悩む。長男は、「父親の愛」願望の女の子との、たまたまの恋、次男は顔が死んだオトンと似ていないと思い、三男は女の子願望を級友に揶揄されて、居候の岸部一徳は職探しに・・・
“To be or not to be”
泰然としているのは母の松阪慶子のみ。
マンガを映像化でテンポがよい。おもしろくも考えさせる映画でした。(WELL BE)
複雑な家庭環境(①一家の主が死に、弟=岸部一徳が家庭に入り込む②3人の子どもは高校受験をめざす長男、ヤンキーでハムレットを読む次男、女の子願望の三男③全てをおう揚に包み込む母=松阪慶子)に現代の縮図をのぞかせる。母親を除き、皆それぞれに悩む。長男は、「父親の愛」願望の女の子との、たまたまの恋、次男は顔が死んだオトンと似ていないと思い、三男は女の子願望を級友に揶揄されて、居候の岸部一徳は職探しに・・・
“To be or not to be”
泰然としているのは母の松阪慶子のみ。
マンガを映像化でテンポがよい。おもしろくも考えさせる映画でした。(WELL BE)
2009年8月2日日曜日
村田喜代子「百年佳約」を読みました。=渡来陶工の子孫の結婚の模様=
村田喜代子著「百年佳約」を読みました。渡来陶工の子孫たちの結婚群の物語でした。
先祖が生まれた朝鮮から、日本に渡ってきた江戸時代、亡くなった百婆はあの世から、子孫たちの結婚の路をつける。死んだものたちの結婚も「冥婚」としてあり、一旦、破談になった婚約を再度成立させるため、「木婚」というものもあることを知りました。雌雄異株の雄の木を選び、木と結婚式をあげた女性は30日間、人に会うことも、しゃべることも一切無い。髪の毛を3本、木の根元にもぐりこませる。毛を抱きこんで木が根を張っていきます。30日が過ぎると、破談になった人と正式に結婚できます。
亡くなっている百婆はあの世から渡来人と日本人の組み合わせもつくり一族の繁栄を模索していきます。また、当時、九州の村では、日本人の間には「夜這い」の風習があったおおらかな時代であったこともわかってきます。
村田喜代子さんの短編小説集「八つの鍋」もよみましたが、日常生活の食や繰り返し作業に興味をむけて、こつこつと描く作風ですが、食や作業は身近なことであるだけに、親近感をもって読むことが出来ます。結婚という人生の大事も、子沢山であった当時の一族の繁栄を願う、先祖の祈りが、とうとうと流れていました。おもしろい、前向きな力を得ることの出来る楽しい小説でした。(WELL BE)
先祖が生まれた朝鮮から、日本に渡ってきた江戸時代、亡くなった百婆はあの世から、子孫たちの結婚の路をつける。死んだものたちの結婚も「冥婚」としてあり、一旦、破談になった婚約を再度成立させるため、「木婚」というものもあることを知りました。雌雄異株の雄の木を選び、木と結婚式をあげた女性は30日間、人に会うことも、しゃべることも一切無い。髪の毛を3本、木の根元にもぐりこませる。毛を抱きこんで木が根を張っていきます。30日が過ぎると、破談になった人と正式に結婚できます。
亡くなっている百婆はあの世から渡来人と日本人の組み合わせもつくり一族の繁栄を模索していきます。また、当時、九州の村では、日本人の間には「夜這い」の風習があったおおらかな時代であったこともわかってきます。
村田喜代子さんの短編小説集「八つの鍋」もよみましたが、日常生活の食や繰り返し作業に興味をむけて、こつこつと描く作風ですが、食や作業は身近なことであるだけに、親近感をもって読むことが出来ます。結婚という人生の大事も、子沢山であった当時の一族の繁栄を願う、先祖の祈りが、とうとうと流れていました。おもしろい、前向きな力を得ることの出来る楽しい小説でした。(WELL BE)
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