北朝鮮の脱北者を描いた、(2008年)韓国映画「クロッシング」107分 - 社会派ドラマ - 監督: キム・テギュン - 出演者: チャ・インピョ他を シネマート心斎橋で見た。簡単に感想を記す。
新聞、TV等の情報で知っていた、中国との国境に近い北朝鮮の実情が、赤裸々に描かれていた。食事と薬に困る人達、浮浪者と化している子供の悲惨な姿、強制収容所の人々の日常の労働と、不潔な環境、中国国境の河を夜陰に渡る人達、中国にわたると物質で溢れる町、ようやくたどり着いた、韓国の豊かさ。
同じ人間が、北でいたときの食生活と南での飽食を経験する、理不尽な現実を、「神様、あなたはどう思うのですか」と聖書を手にして問う姿に、思わずドッキリとする。朝鮮にキリスト教が普及していることがうかがえもする。
国は変わっても 家族のことを思う想いは一緒なのだ。政治体制の違いが生んだ、地獄と天国、人間、国、の落差をつくづく感じ、今、日本にいる幸せを思う。
いつかは どうにかなる 南と北 だろうが、「クロッシング」してはじめて知る この現実、いたましい。 韓国の人達が描くが故に、せつなさがある。 「クロッシング」(10.5.25)
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