2009年4月29日水曜日

クリント・イーストウッド監督主演の映画「グラン・トリノ」観ました。

 老人の一徹な風貌に隠された朝鮮戦争での殺戮の記憶を心の痛みとして、かっての名車フォード社製愛車グラン・トリノを心の糧に人生の結末に向かってベトナム戦争にアメリカ軍と共に戦ったモン族の人々をからめたストーリーが展開されるクリント・イーストウッドの監督主演の秀作でした。

・ 老人のフォード社グラン・トリノとトヨタ車ディーラーの息子の車対比で世の中の様変わりをそれとなくアピール
・ かってのこころの傷にさいなまれる老人と現実を生きる息子たちの相容れないこころの対比
・ ラオス・ベトナム・タイの境界に住んでいた盟友モン族の移住してきた青年の人生のスタートの支援と、老人の人生のエンディングに向かう対比と感動的な結末(ここに記すことはできません)

 俳優兼監督の78歳のクリント・イーストウッドはエネルギーあふれ、全ての人の励みとなる方です。すばらしい映画をありがとう。一見をお勧めします。(WELL BE)

2009年4月24日金曜日

映画「スラムドックミリオネア」を観ました。

 アカデミー賞8冠のインド・イギリス合作、ダン・ボイル監督「スラムドックミリオネア」を観ました。

 クイズミリオネアを軸に1問ごとに、インドムンバイのスラム育ちの少年のたどってきた人生が次第に明らかとなっていきます。スラム育ちの主人公が答えが分るはずがないと、警察に逮捕される尋問のシーンと交差して複雑に物語が展開します。兄弟の対比的な性格が描き出され、主人公の少女への愛が貫かれます。

 複雑な展開を織り込んだ脚本がすばらしい。また、ムンバイのスラム、こんな世界が今もあるのだということが記憶に残ります。栄光と挫折、貧困と富、愛。「何事も運命」・・・・いろんなことが溢れている映画です。

 エキサイティングでしかも考えさせられました。(WELL BE)

2009年4月18日土曜日

ジョン・ウー監督の「レッドクリフPartⅡ」を観ました

 圧巻ですね。戦闘シーン。
麗しいですね。友情2つ。

 まずは、戦闘シーンのすさまじさ、どうやって撮影したのだろうか?人が人を乗り越える・・・とても表現できないスケールです。

 また、友情について、2時間を越える緊張は、映画を観終わって後、爽やかに2つの友情が心に残っています。

 一つは、男装して曹操軍にはいりこんだ孫権の妹と曹操軍のサッカーの上手な青年とのユーモラスな友情。
 一つは蜀の諸葛孔明(金城 武)と呉の周瑜(トニー・レオン)との知恵比べの後の真の友情。これも観てもらわねば伝えにくいです。

 一見の価値のアル映画です。超満員でした。(WELL BE)

2009年4月16日木曜日

呉軍華「中国静かなる革命」を読んで

 実に中身の濃い本でした。中国の経済、政治にわたって、データーの裏づけとともに呉軍華さん(日本総合研究所理事他中国の投資会社の董事長)の見解が述べられている。政治を中心に、次のように読み取りました。

 2022年までに中国は民主化に向かうだろう。2002年胡錦濤主席就任以来、和諧社会へ進むべく舵取りがなされている。自国の歴史やスウェーデン、シンガポールの制度を学ぼうとして作業が始まっている。また、郷の単位から選挙も一部で始まっている。ある省の研修での共産党幹部のアンケートでは、民主化に対する賛意が多い。共産党員は現在7730万人で国民18人に一人の割合。富が役人・経営者・知識人に片寄っているという問題があり、既得権益者の多くが共産党員である。したがって、急激な多党化等の変化でなく漸進的となるだろう。(現在共産党のほか8つの政党がある。)いまや、先富論から共富論に視点が移行しつつある。富の偏重の是正も含めて課題多くあるものの中国は前進を続けているようだ。

 中国の漸進的な改革は、多方面に静かに進んでいるようです。経済の世界的牽引、東アジアの穏健的な結束に貢献して欲しいと願っています。(WELL BE)

2009年4月9日木曜日

パラレル読書してみました。

 ある著名な方が、本10冊パラレル読みを推奨していました。評論家の竹村健一さんが、課題を深掘りする時、関連の本の関係部分を破って一つとして読むと、かって言っておられました。そこで小生も、中国のことについて本5冊、パラレル読みをしています。その感想は次の通りです。

① 異なる本のそれぞれのよさがわかってきました。(それぞれ発行の意義がある)
② 特にこれはという本を、貴重に感じます。(違いがわかります)
③ 中国の近代の歴史的背景等のつながりを感じます。(前後とびとびですが)
④ 小説が中にありますので息抜きとなります。(ある種、楽しみとなります)
⑤ 結局、ある種の苦行のため、一番読みたい本を最後に読みます。(読みにくい本から読む)

 テーマを持つとパラレル読みはよい方法と思いました。

 ちなみにその五冊とは、清水美和「中国問題の内幕」、衛慧「上海ベイビー」、中嶋峰雄編「中国現代史」、朱建榮・上村孝治「チャイナシンドローム」、呉軍華「中国静かなる革命」。一番今の自分の求めているものにぴったりくるのは呉軍華「中国静かなる革命」です。読みきったときに、その内容骨子を掲載したします。(WELL BE)

2009年4月4日土曜日

ありがとう 王敏(わんみん)さん

 王敏(わんみん)さんは1954年生まれの中国の方で、幾多の幸運の後、日本に留学され、現在は法政大学教授をなさっています。宮沢賢治を研究され、岩手日報宮沢賢治賞を受賞された。

 王敏著「謝々!宮沢賢治」(朝日文庫)から私が感心したところを次にしるします。

 小学校の頃、先生から旧日本軍のあくどい行為を教えられ、その現場も見学し、また祖母よりも"日本軍が通った後は家畜も畑も荒らされた"と教えられ、ただ、母は日本の医師から学び、よい人だったと、教えられたが、日本に悪いイメージをもっておられた。

 ところが、宮沢賢治の言葉、"世界全体が幸福にならなければ個人の幸福はない" "マヂエル様、憎まない敵をころさないでよい世界になりますように。そのためなら、なんべん引き裂かれてもかまいません"・・・・に出会って、心が引かれていったとのことでした。

 そして、幾多の難関の後、宮城教育大学に留学されました。

 王敏(わんみん)さんによって宮沢賢治を認識しなおしました。宮沢賢治を勉強しょうと思いました。

 饅頭という熟語について 中国では饅頭のことをその後、包子というようになりました。三国志の時代、蜀の軍師、諸葛孔明が南蛮に遠征して帰路、川が増水して渡れなくなった。下った敵将から「人間の頭や牛、羊を川に供えれば川の怒りは収まります」と聞いて、人間の頭の代わりに、小麦粉の大きなかわの中に牛肉や羊肉をつめてそなえました。孔明の祈りもあって、川の氾濫は治まって無事、故国蜀にかえれたという故事によっています。

 饅頭の字をよく見ると意味不明ですが、このように聞くと、由緒があり、故事を味わって食べるとおいしさもまた格別のものになると思っています。

 その他いろいろ、王敏さんの熱気が伝わってきました。

 ありがとう王敏さん。(WELL BE)