実に中身の濃い本でした。中国の経済、政治にわたって、データーの裏づけとともに呉軍華さん(日本総合研究所理事他中国の投資会社の董事長)の見解が述べられている。政治を中心に、次のように読み取りました。
2022年までに中国は民主化に向かうだろう。2002年胡錦濤主席就任以来、和諧社会へ進むべく舵取りがなされている。自国の歴史やスウェーデン、シンガポールの制度を学ぼうとして作業が始まっている。また、郷の単位から選挙も一部で始まっている。ある省の研修での共産党幹部のアンケートでは、民主化に対する賛意が多い。共産党員は現在7730万人で国民18人に一人の割合。富が役人・経営者・知識人に片寄っているという問題があり、既得権益者の多くが共産党員である。したがって、急激な多党化等の変化でなく漸進的となるだろう。(現在共産党のほか8つの政党がある。)いまや、先富論から共富論に視点が移行しつつある。富の偏重の是正も含めて課題多くあるものの中国は前進を続けているようだ。
中国の漸進的な改革は、多方面に静かに進んでいるようです。経済の世界的牽引、東アジアの穏健的な結束に貢献して欲しいと願っています。(WELL BE)
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