2008年4月3日木曜日

[小説] 博士の愛している宇宙(2/3)-地球に生命の出現-

W B いつごろ植物や生物は生まれたのですか?

博士 海にはアメーバーや細菌が30億年前に存在していたが、10億年前、菌類の遺伝子が爆発的に誕生している。約6億年前、突然変異によって緑藻などの植物が生まれている。光とCO2で酸素を生む光合成作用で酸素を海中に充たし、やがて空中に酸素がとけだしていく。生物では海の生き物として約6億年前の化石に三葉虫がある、くらげや、魚の原型も生まれている。陸上は赤ちゃけた岩山が続いていた。鉄も酸化され海に沈殿し、後の人間が利用することになるのだよ。海は生命の母なのだ。

W B オゾン層はよい影響を与えたようですね。

博士 その通り。約4億年前、先ほどもいったが、オゾン層が紫外線をさえぎり、植物が徐々に上陸すると、5億年前ころに生まれた昆虫類が海中より植物を追うように地上に進出する。ひれの発達した総鰭(き)類の魚から両生類(呼吸はエラから肺へ)が出現し、多くの動物が新しい世界に進出したのだよ。 

W B 植物はどうなったのですか?

博士 陸上の植物は大型化し、植生の領域を拡大していったのじゃ。3億数千
万年前の石炭紀には巨木が発生し、大森林が形成されたのじゃ。後に、石炭、動物の屍骸等も含めて石油になり、現代の人間に掘り起こされ、エネルギー源 となっているのはご承知の通り。大陸は、ゴンドワナ、ローレンシァなど6つの大陸が合体し超大陸パンゲアができる。地球の半分を覆っていた。2.5億年前、超大陸パンゲアを構成するゴンドワナ大陸の氷河が溶け出した。氷河時代は陸地の1/3が氷に覆われていた

W B へえー、現在、温暖化がさけばれていますが、大きなスケールでみないといけないようですね。寒い期間もあり、暖かい期間もあり繰り返していたのですね。

博士 その通り。パンゲア超大陸は、1年に約10cmづつ分裂してゆき、2.5億年かかって現在の5大陸となっていく。その間、大きな寒期と暖期の期間もくりかえしていく。生物は過去7億年間に9回、大量絶滅した。恐竜は約1.6億年間、繁栄したが、6500万年前に絶滅した。

W B 科学雑誌で読んだことがありますが、メキシコのユカタン半島付近に直径10kmの小惑星か彗星が秒速30kmの速さで衝突して、大地震がおこり、粉塵が太陽の光を何ケ月にもわたってさえぎって、世界はまっくらとなり、植物が育たず、食べ物も無くなって恐竜が絶滅したということですが、6500万年前とのことでした。7-8000万年前、人間の前身にあたる哺乳類がねずみのような小さな体で、恐竜と共生していたとも本に書いていました。

博士 そうだよ。その恐竜が絶滅する暗黒の時代でも、ほそぼそと哺乳類の祖先は生き残っていったのだよ。では人間は何万年前に生まれたのかな?(続く)

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