2008年4月1日火曜日
[小説] 博士の愛している宇宙(1/3)-地球の黎明期-
ある晴れた日、那庭大学で、WELL BE(W B)君は同大名誉教授お茶の湯博士より「宇宙の話」を聞いた。
W B 宇宙はビッグバンで始まってどのくらい経ちますか?
博士 137億年だよ、WB君。
W B 何故、宇宙は始まったのですか?
博士 そこんところだ。宇宙創造主がいて、宇宙を創ったのだ。
W B 宇宙創造主?では創造主の意図は何だったのですか?
博士 やむにやまれぬエネルギーの発露だったというべきだろうね。
W B 太陽系が生まれたのはどのような経緯ですか?
博士 ビッグバンの後、超高熱の中、ガス空間から星雲過程を経て、それはそれは長い時間をおいて幾多の星ができた。その一つが太陽の元の星だったのだ。元の星は数十億年経ち、爆発した。再び、ガスとちりが残った。ぐるぐるとまわるガスとちりの星雲の中心が太陽となり、廻っていた星雲が次第にかたまって今の惑星になったのだよ。
W B 地球にだけ生命が育ちましたが、不思議なことですね。
博士 そこだ。宇宙の創造主は自らの状態をチェックして記録させるため、地球を、後に人類を創った。地球と太陽との距離は約1.5億kmあり、それより短くても、長くても生命は生まれなかった。
W B 地球ができて46億年と聞いています。
博士 そう。よく知っているね。はじめの数億年は、微惑星が地球に衝突して衝突時は16,000度となった。衝突のエネルギーはやがて大気を創りだしたのだよ。地球は水蒸気とCO2やメタン等のガスで覆われていたのだ。地球は数百気圧の大気によって温室効果が生まれ、地球全表面が溶岩で覆われるマグマオーシャンの時代であつた。その後、40億年前まで続く。
W B 徐々に冷えてきたのでしょうか?
博士 そうだ。それでも1300度の地表は、来る日も来る日も雨・豪雨、正に天地創造の時代だったのだ。地球表面は次第に冷えていき、CO2が中心の大気となっていったのですぞ。このCO2もやがて、冷えた海に吸収されていった。
W B それはいつごろまで続きますか
博士 40億年前から35億年前のころだ。このころ核に核膜のない単細胞生命が生まれている。真核生物になるのにさらに20億年ほどかかっている。海の存在が物質から生命への飛躍が可能となったのだが、最初は酸素はなかった。
静かな浅瀬で太陽と水中のCO2からエネルギーを創る「光合成」により藍藻コロニー・ストロマトライトの表面に密集した藍藻類が酸素を生み出していったのだよ。徐々に酸素は増えていき、今から10億年前に急速に酸素は増加する。0.0001%しかなかった20-25億年前の酸素は4億年前には現在のレベルの21%に達している。酸素は成層圏にオゾン層を創りだし、太陽の紫外線を防ぎ、海で生まれた生命は、陸上への進出をはたしていくのだよ。(続く)
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