2008年12月26日金曜日

映画「歩いても、歩いても」を観ました。

 12月に入って以来、忘年会が続き、不養生がたたって風邪を引いてしまいました。熱が出ましたので、懸命に寝て、ようやく小康を得て、妻との映画クラブとして「歩いても、歩いても」を12.26(金)千里セルシーシアターで観ました。

 ほぼ、80%の入りで関心の高さが伺えました。

 原作・脚本・監督 是枝 裕和、出演 阿部 寛、樹木 希林、原田 芳雄 老夫婦と息子と娘夫婦の盆の里帰り(長男の15回目の命日)をベースにおき、観る各人に日常をだぶらせて思い起こさせるよい作品でした。(例えば、次のようなことです。)

 広い家に医者であった老夫婦が住んでいる。長女一家がいそうろうできないか?と思っている娘とそうはしたくないと思っている?母親の心理がこまやかな包丁さばきに織り成されている。

 息子夫婦は、失業中をかくして、両親と対話しながらとりつくろう。親父のがんこさ加減、息子の意地の張りようが会話と態度ににじんでいる。

 私はこの映画を観ながら、小津 安二郎の手法が入っていると思った。海のアル丘の上の風景、電車が丁度頃よい時に視界に入ってくる。また、去っていく。小津と違うところは、静と動が画面で混在していること。これにより、画面に躍動感と観る人に少々のいらだちを与える。若い躍動感を感じ、是枝監督の可能性を見出すことが出来る。

 お正月も上映しています。(WELL BE)

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