台湾人であり、神戸に住み、幼い頃は家庭では中国語を話し、学校では日本語を習い、常に日本と中国のことを考えてこられた陳舜臣さんの日本人と中国人の比較論は具体的な例証をされ、説得力がある。その一部をご紹介しょう。
・ 日本人は結果を重んじ(過程軽視)、中国人は過程を重視する。[かって上司から、早く結論を言えといわれたこと多い。販売においても売れたか売れなかったか結果重視でした。]
・ 日本語は結果が見えないとしゃべれない、中国語はしゃべりながら考える。[メイルでも何でも結果が出ないと出しづらいです。]
(私は誰それが好きだ。と結論を出さないと、そのことをいえない。ところが、中国語は我愛・・といって誰にしょうかなと考えて後にいってよい。また中国語はウチハアンタガスキかワテハオマエガスキナンヤかワタシハアナタヲアイシマスかいずれかを判断しなければならない。日本語は具体的にいってしまう。そのため、結論でなかったら・・・)
・ 日本人はどちらかといえば寡黙、中国人は雄弁となりやすい。
・ 日本人は道標を探し、中国人は議論してどちらに行くか決める。[私が本をよく読むのは道標を探しているのかもしれません。]中国文明の開発者として、紀元前15世紀ころから漢字、儒家思想・孫子思想他を喧々諤々の議論の後、生んできた。日本は紀元後5世紀頃より、中国文明を議論少なく簡単に取り入れてきた。明治になると、またもや簡単に今度はすばやく、西洋文明を取り入れてきた。
・ 日本人は新しいものの取り入れを得意とし、中国人は歴史を重んずる。(歴史が重くのしかかり、新しいことを取り入れるのに時間がかかる)
・ 日本人は扇の一閃の指示に一斉に従い、中国人は納得するまで指示に従わない。(中国の歴史書によると、倭寇や豊臣秀吉の朝鮮戦役でもリーダーが扇をあげると一斉に動いたようです。)
・ 日本人は血統を重んじ(天皇家、家元)、中国人は混血を問題としない。
・ 日本人は緊張して食べ、中国人はのんびり食べる。[異論ありますが、料亭ではそんな風です。]
・ その為、日頃の緊張をほぐすため、時々無礼講といって大騒ぎする。(昔の高等学校生等)
・ 日本人はワリカン、中国人は一人が払う。(面子第一)
・ 日本人はタオルを動かして顔をふき(ものの処理が得意)、中国人はタオルを動かさず顔を動かして拭く。
・ 日本人は保存マニア(古い中国書籍残る)、中国人はカタログマニア(何を書いたかのみ残り古い自国の書籍残らぬことが多くある)
・ 日本人は何でも人間が出来るとは思っていないし、むしろ自然を愛するが、中国人は人間で何でもできると思ってしまう。(黄河を制御してきたという自負。揚子江を三峡ダムで制しょうとしている。また揚子江の水を50年後に黄河につなげようとしている。)
・・・・いろいろと他にも例証がありますが、中国と日本が隣国なのは摂理だと陳舜臣さんは、いっています。以上のほか、示唆の多い本です。(WELL BE)
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