2009年3月22日日曜日

映画『シリアの花嫁』を観ました。【ゴラン高原の現在を知りました】

 2004年イスラエル・フランス・ドイツ製作映画 エラン・リクリス監督「シリアの花嫁」はゴラン高原の現在の姿、シリアはシリア領土としているし、イスラエルは占領した領土であると考えている現実を一人の花嫁の一日を通じて語ってくれます。

 登場人物の言語は、アラビア語・ヘブライ語・英語・ロシア語・フランス語と国際色が豊かです。ゴラン高原のマジュダルシャムス村のイスラムの少数派とされるドゥルーズ派の一家族の結婚式に親類縁者が集まってくる。花婿はシリア側、花嫁はゴラン高原のその村にいる。村の人々は無国籍となっている。ゴラン高原から出るともう、戻れない。

 出国に際して、お互いの国(シリア・イスラエル)の面子のはりあいがある。

 わが国の近くでも、南北朝鮮の境界線、尖閣列島周辺、竹島周辺、北方領土周辺とニュアンスは違うが、国々のにらみ合いはある。世界市民という感覚を作らない限り解消しないのだろうか。

 「シリアの花嫁」の現実は、形を変えてどこにでもあるといえる。見ごたえがあり考えさされた一本の映画でした。(WELL BE)

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